「外壁カバー工法ってどういうものなの?」
「外壁カバー工法のメリット・デメリットって?」
という質問を最近よく耳にすることがあります。
この記事では、外壁におけるカバー工法についてメリットやデメリット、素材の種類などについて紹介していきたいと思います。
少しでも興味のある人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
参考になることがひとつは見つかると思います。
それでは、いきましょう。
目次
カバー工法ってどんなもの?
カバー工法とは、今ある外壁に新たな素材を重ね張りする工事方法のことをいいます。
サイディングやモルタルの外壁で使用する工法であり、建物の印象を一新することが可能です。
外壁リフォームには他に、「塗装」と「張り替え」の2種類があります。
塗装は、そのまま既存の外壁に塗料を塗る工事のことです。
塗装と張り替えの場合、塗装の方が劣化が少ない場合に適しています。
「カバー工法」は、この塗装と張り替えの間くらいの劣化に向いている工事方法といわれています。
塗装よりは、ひどい劣化に対応できるのですが、外壁内部の劣化が酷い場合は、張り替えが必要なことがあります。
そして張り替えは、既存の外壁を剥がして新しい外壁に張り替える工事方法です。
外壁に大きなひび割れが入っていたり、雨漏りが発生しているようなカバー工法では対応できない場合に適している工事です。
どの工事がベストな方法なのかは、業者に判断してもらうようにしてください。
劣化状況をしっかりと調査できるプロに任せることが一番おすすめです。
外壁カバー工法のメリットとデメリット
ここからは、外壁カバー工法のメリット・デメリットについて紹介していきたいと思います。
外壁カバー工法のメリット
外壁カバー工法をおこなう場合、張り替えよりも価格が安くなります。
大体20万円程度の差が生じるといわれています。
張り替えとカバー工法で費用に差が生まれるのは、既存外壁の撤去作業の有無が要因です。
張り替えは、既存の外壁を剥がして撤去しなければならないので、カバー工法よりも高くなります。
他にカバー工法のメリットとして、工事期間の短さがあります。
工事期間の目安として、外壁塗装が12~15日、張り替えが12~17日、カバー工法が10~14日で外壁工事の中で工期が一番短いのがカバー工法となります。
さらにカバー工法は、他のリフォーム方法よりも断熱性と遮音性が優れています。
カバー工法は、既存の外壁の上から新しい素材を張るため、塗装や張り替えよりも外壁に厚みが出るため、熱や音を通しにくくなるのです。
短い工期で費用も抑えたく、防音や保温を重視したい人にカバー工法が向いています。
外壁カバー工法のデメリット
カバー工法のデメリットは、カバー工法をおこなえない外壁があることです。
表面的な外壁のひび割れや傷などはカバー工法で対応ができます。
ですが、外壁内部の腐食が進んでいたり劣化が酷い場合や、既存の外壁の強度が確保できない場合は張り替え工事で対応するようにしましょう。
しかし、どの工事方法が適しているのか判断することを素人にはできません。
業者に調べてもらうようにしましょう。
あと、カバー工法のデメリットとして、使用できる外壁素材が限られているということがあります。
基本的に、既存外壁の上から新しい外壁素材を張るため、重い外壁素材を張ることができません。
そうなると、軽量の外壁材の多くは金属サイディングに限られるため、デザイン性の低下が考えられます。
いくら軽量の外壁材を張り付けたとしても、どうしても外壁が重くなってしまうこともカバー工法のデメリットになります。
そして、外壁が重くなればなるほど、耐震性が下がってしまいます。
金属サイディングを使用してデザイン性を下げたくない人、耐震性が心配な人には、カバー工法は向いていないと思います。
外壁カバー工法に適した外壁素材
外壁カバー工法に適しているサイディングは、2種類あります。
1.窯業系サイディング
2.金属系サイディング
既存の外壁が重い場合は、金属系サイディングしか適用できない場合があります。
ここからは、それぞれの特徴を説明していきます。
窯業系サイディング
セメントを主原料とした外壁素材が、窯業系サイディングです。
窯業系サイディングは、色も豊富でデザイン性が高いので、サイディングのなかでは最も多様性があるといわれています。
火に強く燃えにくいため、火災の際に活躍します。
反対に、窯業系サイディングはセメントが主原料なので、水に弱いというデメリットがあります。
そのため外壁に使う際には、工事現場か出荷工場で塗装をしなければなりません。
窯業系サイディングには、もうひとつデメリットがあります。
それは、熱がこもりやすいという点です。
そのため、夏は室内が高温になりやすいです。
金属系サイディング
金属系サイディングは、断熱材の表面に金属メッキを張り付けたものです。
とても軽いため耐震性も高く、カバー工法に適した外壁材といえます。
素材の大半が断熱材ということもあり、断熱性に優れており室内温度を快適に保つことができます。
金属系サイディングのデメリットとしては、傷がつきやすくサビやすいという点です。
そのため、海岸部では塩害によってサビやすいです。
デザイン性も高くないため、カバー工法をする際、あまりデザインにこだわりがない人にはピッタリの外壁材だと思います。
まとめ
外壁カバー工法は、張り替えと比べると「費用が安い」「工事期間が短い」「断熱性と遮音性が高い」というメリットがあります。
デメリットとしては、「利用できる外壁材が限られている」「劣化が酷い外壁には使用できない」「耐震性が下がる」があります。
外壁リフォームを検討している際に、カバー工法が適しているかどうか素人が判断するのは至難の業です。
そのため、信頼のできる業者に調べてもらうことをおすすめします。
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