穴をあけても大丈夫?手順や注意点を知っておこう!

この記事の監修者

佐伯 明彦 (株式会社ソラ SOLA)

所有資格外壁診断士

外壁施工において構造性能や耐火耐久性能など外壁塗装をお考えの方に対して アドバイスをおこなっております。


「外壁って穴をあけても大丈夫なのかな?」
「穴をあけたいけど怖いから、注意点があるなら知りたい」

こういった声を耳にすることがあります。
意外と外壁に穴をあけたい人がいるのだなと、少し驚きです。

この記事では、そんな外壁に穴をあけたいけれど、どうすればいいのかわからないという人に向けて、外壁に穴をあける方法やその注意点などを紹介していきたいと思います。

先にどのようなことを説明していくのかを簡単に紹介しますと…

●外壁に穴をあけても本当に大丈夫なのか?
●穴をあける手順と費用相場
●穴をふさぐ方法と費用相場
●外壁に穴をあけるときの注意点

大きな流れは上記のような感じで書いていきます。

そこまで気にしなくても大丈夫だ、と記事を読まずに知識なしの状態で穴をあけると雨漏りの原因になってしまうかもしれません。

そうならないために少しでも興味がある人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

外壁って穴をあけても本当に大丈夫なの?


外壁に穴をあけることは可能です。
可能なのですが、穴をあける場所や素材を考慮しなければなりません。

間違った方法で外壁に穴をあけてしまうと、建築材の腐食や雨漏りの原因になってしまいます。
外壁に穴をあける方法は、「自分であける」「業者にあけてもらう」の2つです。

多くの穴をあける場合、パイプを通すような大きなサイズの穴をあけるのならば、業者に依頼することをおすすめします。
小さなネジ穴を2、3個あけるくらいなら自分であけても大丈夫です。

穴をあける手順と費用相場を知ろう


ここからは外壁に自分で穴をあける方法と、業者に依頼する場合の費用相場を紹介します。

外壁に穴をあける手順

外壁に穴をあける手順を説明していきます。
ネジを差し込む場合を例に説明します。

まずは外壁に電動ドリルで穴をあけていきます。
電動ドリルはホームセンターで入手可能です。

円筒状の穴をあける「コアドリル」というものを使用すると、穴をあける際のひび割れを防ぎやすくなるためおすすめです。

穴をあけたら、そこにコーキングを注入します。
コーキングとは、防水や目地を埋めるために使用する素材です。
注入していく際は液状なのですが、乾燥するとゴム状になり水の侵入を防ぐ働きをします。
コーキングをしないと穴から水が浸入して内部を腐らせてしまいます。

コーキング注入後、ネジを差し込みます。

ネジを差し込んだらネジ頭にもコーキングを注入していきます。
ネジ頭を放置してしまうとサビてしまうおそれがあります。
金属系のサイディングの外壁の場合、ネジ頭のサビから全体に広がってしまうかもしれません。

ネジ頭のコーキングが露出したままだと見栄えが悪いと感じるかもしれないので、塗装をすることをおすすめします。

一部のコーキングは、専用の塗料で塗装をしないと黒く変色したり、塗装が剥がれてしまうおそれがあるため注意が必要です。

業者に穴あけを依頼した場合の費用相場

業者に穴あけを依頼する場合、穴の用途によって価格が変わってきます。
例えば、エアコン用の穴の場合、1箇所につき5,000円~2万円くらいです。
排気口の場合は、1箇所につき2~3万円です。

穴の用途では、上記の2つが多いです。
費用が変わるのは、外壁の種類、工事の難しさ、補修が必要か、などの理由が主です。

外壁の穴をふさぐ方法と費用相場


穴をあけたけれど、用途がなくなってしまう可能性も十分に考えられます。
用途がなくなった穴はすぐにでもふさいだほうがいいです。
なぜなら、放置しておくと雨漏りの危険があるからです。

では、どのように対処すればいいのでしょうか?
いっしょに見ていきましょう。

サイディング外壁の穴をふさぐ方法でいいますと3つの方法があります。
それが…

1.パテ
2.コーキング
3.サイディングの交換

になります。
モルタル外壁の場合は、セメントでふさぐこともできます。

穴をふさぐのに必要な費用は、ビス穴のような比較的小さい、パテやコーキングで埋めることができるもので1箇所3,000円程度~になります。
サイディング交換で対応するような大きな穴の場合、1枚あたり大体5万円~になります。

安易に穴をあけすぎると補修費用が高くなるので、注意が必要です。

外壁に穴をあけるときの注意点


外壁に穴をあけるときに注意すべき点が2つあります。
それは…

1.柱や構造材には穴をあけない
2.あけた穴は必ず防水処理をする

この2つを守らずに穴をあけてしまうと雨漏りの原因や外壁の寿命を短くしてしまうおそれがあります。

それぞれ詳しく説明していきますので、いっしょに見ていきましょう。

柱や構造材には穴をあけない

外壁の内部にある柱や構造材に穴をあけてしまうと、住宅の耐震性が下がってしまう可能性があります。

構造材は、住宅を支える上で必要不可欠な部材になります。
木造の場合は木の柱、鉄骨鉄筋コンクリートなら鉄骨が構造材になります。

住宅の構造材は、専門知識がないと、どの部分なのかわからない場合が多いです。
わからないままDIYで構造材に穴をあけてしまい、大掛かりな補修工事を業者に依頼しないといけなくなったケースも多くあります。

そうなると余計な費用がかかってしまうため、少しでも不安がある場合は、業者に依頼するようにしましょう。

あけた穴は必ず防水処理をする

防水処理をせずに穴をあけたまま放置すると、さまざまな問題の原因になってしまいます。

●雨漏りがおこる
●外壁内部が腐食する
●外壁が劣化して耐用年数が低下する

上記の問題の原因になるおそれがあるため、穴にネジや部品を取り付けたら、コーキングでしっかりと埋めましょう。

コーキングの埋め方がしっかりとおこなわれていないと、剥がれて雨水の侵入を許してしまいます。
簡単な作業だと思ってしまいがちですが、業者に依頼することをおすすめします。
防水業者を探して依頼することがベストです。

まとめ:外壁に穴をあける場合は基本的に業者へ


外壁に穴をあけたいのならば、業者に依頼することをおすすめします。
なぜなら、穴をあける場所を間違えたり、しっかりとした防水処理がおこなわれていないと外壁の劣化を促進させたり、余計な手間と費用がかかってしまうおそれがあるからです。

使い終わり用途がなくなった穴がある場合も同じで、業者に依頼してしっかりとふさいでもらいましょう。

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