外壁は、時間の経過とともに次第に劣化していきます。
「劣化の原因って何なのだろう?」
「どんな種類と解決策があるのだろう?」
そんな疑問を抱えたことがある方も多いかと思います。
外壁の劣化原因は、経年劣化やそれ以外にも本当にさまざまで外壁の種類によっても異なってきます。
今回は、外壁の劣化原因と、種類による解決方法などを詳しく説明していきたいと思います。
ぜひ最後まで読んでいただき、ご自宅の状況と照らし合わせて参考にしてみてください。
目次
外壁が劣化する原因とは?
外壁が劣化してしまう原因は、いろいろとあるのですが、主に劣化の原因となりやすい条件があります。
そんな外壁が劣化してしまう原因をこれから紹介していきますので、いっしょに見ていきましょう。
紫外線や熱が原因
外壁は常に外気に触れています。
そんな外壁の塗膜表面が太陽光の紫外線や熱にさらされると、塗膜が分解して劣化が進んでしまいます。
特に紫外線の当たりやすい南面は、北面と比べると早く劣化症状があらわれる傾向にあります。
塗料の色褪せやチョーキングなどは、紫外線に晒される時間が長いほど劣化が早まります。
雨や風が原因
外壁は、家屋の中でも雨や風にさらされることが多い箇所です。
台風や強風によって雨が外壁に強く打ち付けられることで、金属のトタンなどはサビが発生してしまいます。
また、サイディングやコンクリート・モルタルなどの外壁も塗膜で保護していても酸性雨によって少しずつ劣化を進めてしまいます。
経年劣化が原因
建物や塗料、経年により劣化症状が発生してきます。
時間が過ぎて建物の寿命がくれば、劣化の症状はどうしても出てきてしまいます。
外壁が耐用年数を過ぎると、ひび割れ・チョーキング現象などの症状が発生してきます。
塗料の種類による耐用年数を把握しておくことも大事です。
塗料は種類によって耐用年数が違ってくるので、おおよそ覚えておくことで劣化してくる時期もわかりやすくなると思います。
塗料のグレード | 耐用年数 |
---|---|
アクリル | 5~7年 |
ウレタン | 8~10年 |
シリコン | 10~15年 |
フッ素 | 12~15年 |
遮熱系 | 14~20年 |
無機塗料 | 20年~ |
あと建物の種類による耐用年数も違ってきます。
外壁材の種類 | 耐用年数 |
---|---|
木骨モルタル | 20年 |
木造 | 22年 |
レンガ造・石造・ブロック造 | 38年 |
鉄骨・鉄筋コンクリート | 47年 |
金属造:3mm以下 | 22年 |
金属造:3mm以上・4mm以下 | 30年 |
金属造:4mm以上 | 38年 |
外壁の主な劣化症状
外壁に発生する症状はさまざまです。
主にどんな劣化症状があるのか見ていきましょう。
外壁の変色
塗料には、塗膜を守ってくれる樹脂が含まれているのですが、長い間紫外線に晒されることによって、樹脂に含まれている顔料が浮き出て劣化してしまうのです。
紫外線による影響ということは、日当たりに良い部分から徐々に色褪せていくということです。
まれですが、使用した塗料が古いものだったことで変色が起きてしまうことがあります。
チョーキング
塗料は、樹脂に色素を混ぜ合わせたものです。
塗膜の表面が劣化してくると徐々に樹脂が削れて、塗料の顔料が粉状として表れる現象をチョーキングといいます。
チョーキングが発生している外壁に触れると、手にチョークの粉のようなものが付着することが特徴で、色褪せと同時に発生することが多いです。
ひび割れ
外壁に発生するひび割れには種類があり、髪の毛の細さくらい(0.3mm以下)のヘアークラックと呼ばれるものと、0.3mm以上の構造クラックと呼ばれるものです。
ヘアークラック程度のひび割れならば、塗膜の経年劣化により発生してしまう可能性は高く、塗膜の柔軟性が無くなってきたことが原因となります。
構造クラックのひび割れは、建物の構造部にひび割れが起きている可能性があります。
あと、地震の発生や交通量の多い面に建てられている建物は、揺れや振動によってひび割れが発生してしまうおそれがあります。
構造クラックを放置していると雨漏りを引き起こす可能性が高くなるため、発見したら早めに対応することをおすすめします。
塗膜の浮き・剥がれ
外壁の塗料が、紫外線などにより密着性が下がってしまい、表面が膨れ上がってしまうことがあります。
下地での塗料を塗装するときに、ゴミなど異物を完全に除去できていなかった場合に浮きが起きることがあります。
経年劣化により塗膜の耐久性が失われたことが原因で起こることが基本的には多いのですが、業者がしっかりと塗装のルールを守らなかったことで発生する可能性もあるので、注意が必要です。
コーキングの割れ・剥がれ
外壁には、建物の壁と壁の隙間(目地)と呼ばれる部分にクッション材の役割として埋めるゴム製の樹脂があり。これをコーキングまたシーリングと呼びます。
コーキングは、家の隙間からの雨水の侵入を防いだり、隙間が空いた外壁と外壁がぶつかり割れることを防いでくれます。
このコーキングそのものがひび割れたり剥がれることがあるのですが、基本的に経年劣化が原因によるものです。
また、コーキングがしっかりと塗布されていないと肉やせという症状が発生して、ひび割れに繋がることもあります。
藻やコケ
塗膜が劣化すると防水性が低下してきます。
そうなると外壁に雨水が染み込みやすくなり、コケや藻が発生する可能性が高くなります。
主に日当たりの悪いところに発生しやすく、北側の外壁や風通しの悪い箇所に注意が必要です。
家の周辺に、池や川、田んぼなど水が多いエリアがあるとコケが胞子と飛ばし外壁に付着することで外壁に繁殖してしまうおそれがあります。
外壁の劣化を解決しよう
これまでに外壁の劣化をそれぞれ紹介してきました。
劣化症状の次は、その解決方法について説明していきたいと思います。
ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
コーキングの打ち替え
外壁の目地に生じた既存のコーキングのひび割れの補修は、コーキングをすべて撤去した後、新しいコーキングを塗布する打ち替えという方法があります。
他には、既存のコーキングを残したままさらにコーキングを塗布する打ち増しといった方法があります。
コーキングの劣化状態を依頼する業者に確認してもらいどのような方法をとるべきか相談してみてください。
高圧洗浄・バイオ洗浄
外壁にコケが発生してしまったときの除去方法に、高圧洗浄があります。
高圧洗浄とは、特殊な高圧洗浄機を使用して水を高圧に噴出することで外壁のコケ・藻・汚れを落としていく方法です。
水だけを使用します。
かなり汚れなどがひどい状態ならば、バイオ洗浄をおすすめします。
バイオ洗浄とは、バイオ洗浄液という液体を外壁に吹きかけてから、高圧洗浄をしていくという作業です。
根深く繁殖したコケには、バイオ洗浄がおすすめです。
耐候性・機能性に優れた塗料を採用する
外壁の塗膜に劣化が発生したのならば、外壁の塗膜をさらに保護する塗料を選びましょう。
劣化症状の原因を知り、原因を食い止めるような特徴のある塗料を使用することで劣化を防ぎましょう。
【フッ素系塗料】
外壁の劣化には、紫外線が影響するケースが多いです。
フッ素系塗料は、紫外線よりも強い結合エネルギーを持っているので、紫外線への耐候性が高いです。
【弾性塗料】
弾性塗料は、伸縮性がある塗料のことです。
ひび割れやすいモルタル外壁などに使用することで、伸縮性によってひび割れについていきやすくなります。
【断熱塗料】
断熱塗料は、日光を反射しつつ、取り込んだ熱を逃がさない特徴がありため、室内温度が暖かくなるだけでなく結露の発生も抑えてくれます。
まとめ:劣化症状を発見したら業者に依頼すべき
ここまで外壁に発生するさまざまな劣化症状について説明させていただきました。
読んだ感じだと簡単に解決できそうな劣化症状もありそうだと感じた方も多いと思います。
だからといってDIYで解決しようとすることはおすすめできません。
外壁をきちんとリフォームすることは、簡単ではなく危険が伴う場合も多いため、業者に依頼することをおすすめします。
まず、劣化症状を発見したとして、それがどれくらいの度合いなのかを判断することが一般的には困難なので、業者に依頼して調査をしてもらいましょう。
地域に密着した評判のいい業者、2,3社から相見積もりをとって選ぶことがベストだと言われていますので、参考にしてみてください。
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