「外壁ってどうして塩害で劣化するの?」
「家が海に近いのですが、塩害に強い外壁材ってあるの?」
という疑問を抱えている方、結構いらっしゃると思います。
この記事では、そんな疑問を払拭するために塩害の原因や対策などについて紹介していきます。
少しでも知識を得ることで外壁の寿命を縮める原因を防止できるかもしれないので、いっしょに見ていきましょう。
目次
外壁で発生する塩害の原因と特徴
塩害の原因は、その名の通り塩分になります。
空気中に含まれている塩分が外壁に付着することで劣化が進んでしまうのです。
ここからは、塩害で発生する劣化の特徴などを紹介していきます。
塩害は塩分による被害
塩害の多くは海浜地域で発生し、風で運ばれた塩分が金属や外壁材に付着することで劣化を進める現象です。
鉄筋コンクリートの鉄筋部分のように、外気に触れていない部分でも塩害は発生します。
鉄骨コンクリートも同じです。
なぜ直接外気に触れていなくても劣化が発生するのかというと、コンクリートの塩分濃度が上昇することで鉄筋が腐食するからです。
木造住宅も被害を受けないことはなく、鉄筋や鉄骨ほどではありませんが塩害の影響は受けます。
塩害の発生距離
塩害は海からの潮風にのってやってきます。
塩害が発生する距離は海から5キロメートル以内が目安と言われています。
しかし、強風の場合はより遠くまで塩分が運ばれるため10キロメートルを超えることもあります。
お住まいが海浜地域だと塩害はつきものと考えなければなりません。
外壁の塩害により劣化症状
外壁が塩害を受けると発生する劣化症状について紹介していきます。
金属の腐食
塩害によってトタン、アルミといった金属の外壁は腐食してしまいます。
金属は腐食が進むと穴が開いて雨漏りの発生原因になることもあります。
そのため、塩害が発生しやすいエリアでは金属の外壁を利用することは避けましょう。
外壁材の剥がれ
塩害を受けると外壁の表面の塗装が劣化しやすくなります。
劣化が進むと塗装が剥がれてきてしまい、外壁の内部が露わになってしまいます。
外壁の内部が露わになることで、外壁自体をさらに劣化させることに繋がるため早急に補修をしなければなりません。
塗装を施さないコンクリート外壁の場合も同様で、表面が剥がれてしまう危険性はあります。
塗料の劣化が早くなる
外壁に使用する塗料は約10~20年が耐用年数の目安になります。
しかし、塩害が発生すると塗装の寿命が2~5年ほど縮まってしまいます。
塩害発生の可能性のある地域では、フッ素塗料・無機塗料を採用することをおすすめします。
外壁の塩害対策とは?
ここからは外壁が塩害の被害に遭いにくくするための対策を紹介していきます。
塩害に強い外壁材を使用する
外壁を塩害の被害から遠ざけるためのベストな対策は、塩害に強い外壁材を使用することです。
塩害に強い外壁材として代表的な3種類の外壁材を特徴とともに紹介していきます。
タイル
タイルとは、粘土を高温で焼いた板状の外壁材で、耐久性が高く表面がガラスのような仕上がりになっている特徴があります。
タイル外壁は、塩害の被害を受けにくい素材ですが、非常に工事費用が高額なので予算に余裕がなければ厳しいかもしれません。
タイル外壁を採用しても、目地部分の劣化が進むのは早いため7~10年程度でメンテナンスをおすすめします。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングとは、樹脂を利用した板状の外壁材です。
サイディングの中でも耐久性の高い樹脂系サイディングですが、取り扱える業者が少ないこともあり工事費用が高額です。
耐用年数は20~30年でタイルよりは劣化が早く、ガルバリウム鋼板よりは長持ちです。
樹脂系サイディングは、ひび割れや欠損がない限りメンテナンスの必要がほとんどない特徴があります。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板とは、複数の金属を重ねて作った外壁材です。
金属なので、塩害を受けやすいデメリットがあるのですが、金属の外壁材の中ではサビにくく耐久性が高いです。
樹脂系サイディングより耐久性は低く、10年おきくらいで塗装メンテナンスが必要です。
塩害対策としては不向きかもしれませんが、金属素材のため他の2種よりも価格が安く採用しやすいメリットもあります。
塩害に強い塗料を使用する
外壁材そのものを変更することが難しい場合の塩害対策は、塗り替えのタイミングで塩害に強い塗料を塗りましょう。
無機塗料
無機塗料は、セラミックなどの無機材を含んだ塗料の総称です。
無機塗料は劣化に強い無機材を入れているため耐久性が高まります。
無機塗料の耐用年数は長くて20~22年と言われており、外壁に使用する塗料の中でも耐用年数が特に長いため塩害対策に適しています。
しかし、塗料の中でも高額なので予算がかかります。
フッ素塗料
フッ素塗料は、一般的な有機塗料における最上級グレードの材料です。
耐用年数は15~20年で、メンテナンス手間が少なく価格も無機塗料よりは安いという特徴があります。
予算に余裕がない場合は適しているかもしれません。
外壁を洗浄しよう
外壁の交換や塗り替え以外で塩害を防ぐ方法は、洗浄です。
定期的に外壁を洗浄することで付着している塩分を洗い流すことで被害を軽減することができます。
洗浄は半年~1年ごとのタイミングですることをおすすめします。
外壁の洗浄と聞けば、洗うだけで簡単だと思いがちですが、失敗すると塗装を剥がしてしまう危険性もあるため、業者に依頼することがベストだと思います。
外壁の塩害対策は実績が豊富な業者に依頼しよう
上記で紹介させていただきました塩害対策を行う場合、塩害対策の実績が豊富な業者に依頼することをおすすめします。
海浜地域で地元密着型の業者なら塩害対策に慣れている可能性が高いです。
依頼を検討する際は、複数の会社に見積もりを依頼する相見積もりで内容を比較してからにしましょう。
価格が極端に安い・高い、工事内容が具体的に記載されているか、アフターケアはしっかりしているか、の点をチェックすることをおすすめします。
まとめ:海浜地域は避けて通れない塩害には対策のみ
外壁の塩害対策には、塩害に強い外壁材を使用する、塩害に強い塗料を塗る、外壁を定期的に洗う、の3つがあります。
塩害は、海浜地域に住んでいる限り避けることは難しいです。
塩害対策をしっかりとしながら付き合っていくことになると思います。
どうしても避けたくて予算的に余裕があるのならば、引っ越すことです。
塩害に縁がない地域に住んでおり引っ越しを考えている方も、眺めが美しいからといって簡単に海岸沿いに引っ越さないようにしましょう。
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