「外壁塗装をしたいのだけれど、気温と湿度がかなり高くて蒸し暑い夏の時期は行っても大丈夫なのだろうか?」
「外壁塗装工事が始まるとエアコンが使えないなど、生活の中で制約されることが多いと聞いて不安なのだけれど…」
という声を聞いたことがありますし、そういった悩みを現在抱えている方も多いのではないでしょうか。
外壁塗装工事は、季節との相性が存在し、夏も例外ではないのです。
この記事では、夏という季節と外壁塗装との相性について、塗料の施工条件や塗装作業中のルールなど詳しく説明していきたいと思います。
目次
外壁塗装には施工するときの条件がある
外壁塗装時に使用する塗料には、使用するときに必ず守ならければならないルールがあります。
このルールというものが、どのような季節や気候条件でも守らなければならないので、季節や気候を考えるより先にしっかりと把握しておきましょう。
雨
外壁塗装工事は、雨が降っていると行うことができません。
特に梅雨の時期は、1年の中で最も雨量が多いので、施工の中断が多い時期です。
では、なぜ雨が降っていると外壁塗装工事が行えないのか?
その理由を3つ説明していきます。
【塗料の乾燥が雨により邪魔をされる】
塗料は、完全乾燥すると水に濡れたとしても溶け出すということはありません。
しかし、塗装中は完全に乾燥していなく、まだ液状なので雨や異物の混入による影響を大きく受けます。
【塗装面が濡れて塗装ができない】
雨水や霜、高圧洗浄後の水分が、外壁材や屋根材の表面に残っている状態で塗装をすると、塗料に水分が混入して、下地にしっかりと塗料が密着できずに、ひび割れや塗膜が剥がれたりと劣化の原因になってしまいます。
そのため、塗装で必ず行う工程の高圧洗浄後も、大体1日の乾燥時間が必要になりますので、「基本的に濡れた外壁と屋根は塗装できない」ということを外壁塗装工事の基礎知識として覚えておくとよいと思います。
【雨で濡れた現場には危険が伴うから】
雨が降っている最中はもちろん雨が降った後の作業現場は、手元や足元が濡れており作業の中心となる金属製の足場はとても滑りやすくなっているので、非常に危険です。
もしも、足場が濡れている状態なのに作業を決行して高層部や屋根で転倒してしまったら命の危機かもしれないほどの重大な事故が発生してもおかしくありません。
雨により作業現場が濡れているのにも関わらず作業をしようとする業者だとしたら、なんとしても中止するように促してください。
湿度が85%以下で低いこと
塗装中は、雨などの目に見える水分だけでなく、目に見えない空気中に含まれる水分、つまり湿度にも注意をしなくてはなりません。
湿度が85%以上のときは、空気中に含まれる水分に塗料の乾燥を阻害されてしまうのです。
雨が降ると湿度は80~90%までに上昇するので、雨の日や梅雨時期に工事が中断してしまうことは湿度も条件として絡んできます。
気温が5℃以下と低いこと
気温5℃以下のかなり寒い環境下では、塗料は伸びにくくなり、効率が悪くなり塗りムラや塗り残しが起きやすくなります。
逆に外壁や屋根が高温になり過ぎても熱で塗料の品質が低下してしまい剥がれや膨れの原因になってしまう可能性があります。
そのため外壁塗装工事は、極端に寒すぎるのも暑すぎるのも作業をするには好ましくありません。
夏は外壁塗装に適しているのか?
まず外壁塗装の繁忙期は、天候も気温も落ち着いている春です。
台風シーズンが過ぎて、気温も少し低くなる秋も、外壁塗装を行う住宅が多いので、予約が多い時期です。
天候との相性
夏は、夕立が起きやすいので梅雨時期ほどではありませんが、雨でスケジュールが順当に進みにくいです。
けれど、1年を通じて日照時間が1番長い夏は、早朝から作業がスタートできるので、1日の作業量が他の季節より多くなります。
夕方になっても日が沈まず気温が下がらないため、午前中は、高温で作業ができない箇所が出たとしても、昼過ぎから夕方にかけて少し涼しくなってきてから作業をする、といったような時間の組み立てが可能になります。
湿度との相性
夏は、湿度が比較的高くて80%まで上がる日も少なくないため、西日本の南部では、梅雨や台風の影響が重なると塗装が行えない日が続くことがあります
夕立のリスクをしっかりと理解して、週間天気予報にもとづいてスケジュールを組み、そしてカラッとした日が続けば何の問題ありません。
気温との相性
夏に気温が5℃以下になることはまずありませんので、気温は心配ありません。
気温が高いと、塗料の伸びがよくなり作業効率も上がります。
乾燥時間も早まるので、気温という点では、夏は外壁塗装にとって適切な季節です。
注意点として、日中の日差しがかなり強いので、サイディングや金属系の建設資材が直接手で触れられないくらい高温になってしまう場合があります。
塗料は、塗装面の熱でも施工不良を引き起こす可能性がありますので、足場やシートで日よけをするなどの対策をする場合があります。
さらに屋根の上は高温になるので、汗が垂れたり集中力が落ちたりして業者にとって非常に過酷で厳しい時期でもあります。
夏の外壁塗装期間中はどう過ごすべきか
夏に外壁塗装をすると期間中の室内での過ごした方に制約が出てきます。
気温が高い夏は、窓を開けたりエアコンをつけたりして室内を涼しくして生活をしやすくすると思いますが、塗装期間中はこれらの暑さ対策ができなくなるケースがあります。
夏に外壁塗装を行う場合は、工事期間中の生活の仕方も考えておきましょう。
養生期間の換気
外壁塗装は、施工時期に関係なく生活に制限がかかるものです。
夏場は特に、室温を涼しく保つことに対して制約を受けるので、とても厄介です。
塗装工事が始まると、ガラスやサッシなどに塗料が付かないように、窓全体がシートで養生されてしまいます。
養生は、塗装工程のすべてが終わるまで外すことができません。
塗装期間は最低でも1週間、さらには雨での延期を考慮すると養生期間がさらに延びることもあります。
暑くても窓が開けられず、換気もできないので、やや息苦しい生活になることがあります。
あと、外壁塗装期間中の洗濯物については、職人が工事内容に問題がないと判断すれば、時間は限られると思いますが洗濯物を干すこともできるでしょう。
しかし、塗装工程に入るとベランダも養生されてしまい、ベランダ床面の防水工事を行うとなると立ち入りができなくなるので、洗濯物をベランダには干せなくなります。
エアコンが使えるかどうかを確認しておこう
夏の外壁塗装では、必ずエアコンが使えるかどうかを確認しておきましょう。
室外機裏側の外壁や周辺の塗装をするときは、塗料が室外機に付着しないように、室外機を丸ごと養生したり、1度撤去したりしてエアコンが使用できなくなる場合があります。
業者によっては、エアコンのことを考慮して先に室外機まわりを塗装してすぐさま養生を外してくれたり、養生中でもエアコンが動かせる室外機カバーを使ってくれる業者もあります。
夏場の作業中に在宅勤務だからずっと家にいないといけない方や、体調の優れない方が家族にいる方などは、前もって業者に養生方法を確認してエアコンをすぐに使えるような状態にしてもらうことを相談してみてください。
まとめ:夏の外壁塗装をいいものにするには
外壁塗装は、好きな時期に気軽にできるものではありません。
汚れが気になってきたときや、生活が落ち着いているとき、費用に余裕があるときなど行うタイミングはそれぞれです。
もしも夏しか外壁塗装をできる時期がないとしたら、施主の生活に配慮してくれる優良な業者や、塗料の使用ルールや性質をしっかりと理解している業者、夏場でも快適な生活空間の確保を配慮しながら快適な外壁塗装が行える優良業者を選ぶようにしましょう。
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