この記事を今まさに読もうとしているというそこのあなた。
外壁塗装を考えているからこの記事まで辿り着いたのではないでしょうか?
外壁塗装のときに、ついつい見逃してしまいがちなのが軒天部分です。
バカにしているわけではないのですが、まず【軒天】を読めますか?
あまり馴染みがないと思うので、読めない方がいてもおかしくないです。
これは軒天(のきてん)とよむのです。
軒天は、形や環境の影響で塗膜が劣化しやすい部分なのです。
軒天の塗装をおろそかにしてしまうと、非常に面倒な悪影響が発生してしまいます。
ですので、今回は軒天塗装について隅々まで説明していきたいと思います。
目次
軒天ってどこ?
軒天。
一言で言われても、わからない方も多いと思います。
字のイメージから屋根付近の箇所なのかなと予想している方もいらっしゃるかもしれません。
【軒】とは、屋根が外壁より出ているひさしの部分のことで、その裏側にある天井部分のことを【軒天】と言います。
軒の下から上を見上げたらある天井が軒天です。
一般的に建物から450mmほど出ているのが従来の軒の出で、600mm~900mmの軒の出も存在します。
最近の軒天は、軒天ボードやケイカル板等に白色の塗装をしていることが多いです。
なぜ白色が多いかというと、軒天は陰になりやすい部分なので暗くなりがちだからです。
陰になりやすい軒天を少しでも明るく見せるために、白色を塗ることが定番化しました。
ですが、明るい色であれば白色でなくても構わないのです。
和風な建物の軒天は、羽目板等の木を使用して保護塗料を塗っているケースが多いです。
軒天の劣化はナメてはいけない
軒天は、意識的に軒を覗かないと確認できない部分です。
普段、外壁を眺めていても目には入らない見えにくい部分なので、気にならなく見逃してしまいメンテナンスを怠ってしまう方も少ないないみたいです。
軒天は、劣化が起こりやすい部分です。
少しの負担で、軒天の塗膜を簡単に劣化させてしまうのです。
では、軒天の劣化が進むとどのような影響が出てしまうのか見ていきましょう。
見た目が悪く見苦しい軒天に
軒天の塗装の劣化が進んでしまうと、かなり汚く見た目の悪い軒天となってしまいます。
他の外壁や屋根はメンテナンスが行き届いていたとしても軒天が汚いと台無しです。
建物の価値も下がってしまう可能性があります。
軒天の素材自体の劣化
軒天ボード等の軒天の素材が劣化で傷んできてしまい軒天自体が劣化してしまいます。
塗膜は素材を守る役割があるのですが、塗膜が劣化してしまうと軒天自体にダメージが与えられ軒天の素材全てを取り換えないといけないなんてことになりかねません。
すがもりの原因になってしまう
まず、【すがもり】とは、屋根に積もった氷や雪から、水漏れが起こる現象のことを言います。
そのすがもりは、軒天の素材が劣化して放置しておくと、軒天に水分が溜まりやすくなり発生しやすくなります。
すがもりは1度でも起きてしまうと、連鎖して他の箇所も傷めてしまう場合があり建物に致命的なダメージを与えてしまうかもしれません。
そうなると費用も大きくかかるようになってしまい、数万円程で済んでいた軒天塗装が20万円や30万円になってしまうかもしれません。
費用も建物の寿命にも大きな影響を及ぼす可能性があるので、軒天塗装を怠るようなことはないように注意してくださいね。
軒天塗装の劣化の種類
ここからはいくつかある軒天の劣化症状について紹介していきます。
見ていきましょう。
色褪せ
軒天は、紫外線に直接さらされていません。
ですが、アスファルトなどの照り返しで軒天が色褪せることがあります。
軒天塗装の剥がれ
寿命や施工ミスによって軒天塗装の表面が剥がれてしまう症状です。
ボロボロになり見た目も悪く、放置しておくと建物に悪影響を与えてしまいます。
シミ
すがもりや雨漏りによって、軒天にシミが出来ることがあります。
軒天にシミが発生している時点で、雨漏りを引き起こしているということに繋がります。
なので、シミが発生してしまうと軒天をすべて取り除き内部を念入りに点検したから軒天材料を貼り塗装工事をしなければなりません。
カビや藻の発生
軒天は湿気が多く溜まりやすい部分です。
ということは、表面にカビや藻が発生しやすい環境になっていることがあります。
すがもりや雨漏りで、カビや藻が発生しやすくしてしまう可能性があります。
この場合も、軒天材料の貼り直しを余儀なくされます。
カビや藻が発生したら軒天塗装のタイミングの合図だと言っても間違いありません。
見て見ぬふりをせずにすぐにメンテナンスを依頼しましょう。
それでなくても、軒天のチェックは年に1回くらいは欠かせず行うようにしましょう。
上を見上げて軒天をチェックするだけなら素人さんでも簡単にすることができます。
軒天塗装はDIYではなく業者へ依頼
軒天塗装は、塗装面積が狭いので一見簡単そうに見えるので、DIYで済ましてしまおうと思う方も少なくないと思います。
しかし、軒天塗装は意外と難しいのです。
素人がDIYでしようとするとおかしくしてしまう可能性があるので業者に依頼するようにしましょう。
では、DIYだとどのようなことが起こってしまうのか紹介していきます。
軒に塗布した塗料が外壁を汚してしまう
軒の天井に塗るのですが、そのときに塗料をこぼして汚してしまうかもしれません。
こぼした場所が地面なら何の問題もないかもしれませんが、外壁や屋根に付着してしまうとかなり面倒です。
垂直な壁を塗るだけでも技術が必要で難しい作業なのに、天井を塗るとなると相当です。
そう簡単にうまくはいきませんので、業者に依頼することをおすすめします。
隅々まで塗ることが難しい
軒天は塗る範囲が狭いので、簡単に思えるのですが隅々まで塗布するのは大変です。
しっかりと念入りに塗布しなければ軒天を塗膜で守ることが出来ないので、塗装の意味を成さなくなります。
塗装はただ色を塗るだけと思ってしまう方も多いかと思いますが、軒天を守る1枚の膜を張るというようなイメージを持つようにしてください。
上ばかり見てしまうので危ない
天井の塗装なので、上を見上げて作業する形になります。
上ばかり見上げて塗装をすることを慣れている人はほとんどいないと思うので、足を踏み外してしまったり脚立から転落してしまう危険性があります。
軒天塗装での事故は意外と多いので、決して自己判断で作業をしないようにしましょう。
腕のある業者に依頼して塗装を行ってもらうようにしてください。
軒天塗装の費用相場
軒天塗装の塗り直しの単価は、その地方や業者によって多少の違いはあるので一概には言えないのですが500円~1500円/㎡くらいのようです。
別途、足場代が一般的な住宅で大体20万円前後かかります。
軒天塗装だけの工事を行うと、足場代がかなりもったいないことになってしまいます。
ですので、外壁塗装か屋根塗装を行うタイミングで一緒に軒天塗装をしてもらうことをおすすめします。
全て一緒にしてもらうことが理想ですね。
まとめ:軒天をお見逃しなく!
建物の知識があまり無かったり、そもそも興味がない方には軒天はあまり目につかなく関心がない部分なのかもしれません。
しかし、軒天の劣化が進んできているのに放置してしまうと大変なことになりかねません。
チェックは自分でも行えるので、たまに意識してみることを心掛けてください。
塗装に関しては、簡単に思えるかもしれませんが技術が必要なうえ危険な作業になるので、信頼のおける業者に依頼するようにしてくださいね。
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