ご自宅の外壁塗装をしようと塗装業者を決めて、施工プランも決まり、いざ契約という段階で工事金額の前払いや着手金を求められることがあります。
タイミングをまったく知らない状態で支払いを求められると、「先に支払いをしても大丈夫?」「普通、工事が完了してから払うものじゃないの?」と不安や疑問に感じてしまう方もいると思います。
そんな方々のために、今回は外壁塗装工事の支払いのタイミング、前払いについての注意点や必要性について紹介していきたいと思います。
外壁塗装の業者選びの参考にもなると思うので、ぜひ最後まで読んでみてください。
それでは、いっしょに見ていきましょう。
目次
外壁塗装の支払いの理想は工事完了後
はじめに結論から申し上げますと、外壁塗装工事の支払いは、前払いではなく工事完了後に一括で支払いを済ませることが望ましいとされています。
その理由を詳しく説明していきます。
民法上は前払いの必要はない
塗装工事は請負契約であり民法が適用されることを覚えておいてください。
その民法には、契約が成立した場合、報酬は、仕事の目的物と引き換えに支払わなければならない、と定められています。
そのため、基本的に外壁塗装工事において前払いをする必要はありません。
500万円以上の工事は例外として前払いが発生することもある
基本的に支払いは工事完了後が望ましいと先述したのですが、ひとつだけ例外があります。
それは、金額が500万円以上の工事の場合です。
金額が500万円以上の工事には建築業法が適用されており、同法では前払いの請求を前提とした定めがあります。
多額の費用がかかる大規模な工事の場合、工事完了後の支払いでは業者の資金繰りが難しくなるためです。
ちなみに、500万円以上の工事を行う業者は、会社の信頼性や透明性を証明する建設業許可証が必要になります。
「信用を担保するため」という常套句に注意
塗装業者のホームぺージに、「お客様の信用を担保するため前払いをお願いしています」などと記載されているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
このような業者は自転車操業に陥っている可能性が高いため、注意するようにしてください。
このような業者に前払い金を渡してしまうと、最悪の場合、工事が完了しないだけでなく、渡したお金が返ってこないおそれもあります。
そのため、業者から前払いや着手金を要求された場合、契約書などを念入りに確認したうえで、慎重に対応しましょう。
また、その業者に依頼することを避けてもいいでしょう。
外壁塗装で前払いをしてしまったときのリスク
何度も申し上げますが、大規模な工事を除き外壁塗装工事での前払いは、どんな理由を述べられようが必要ありません。
では、ここからは前払い金を払った業者がそのあと倒産してしまった場合に起こりうるリスクを2つ紹介します。
リスクを把握することで、不注意で前払いをしてしまう可能性を少しでも下げられると思いますので、チェックしてみてくださいね。
塗料メーカーの保証が発行されないかもしれない
外壁塗装の保証には、塗装業者が発行する保証と塗料メーカーが発行する保証の2つがあります。
ここで注意すべきなのが、塗料メーカーが発行する保証です。
不払いが発生すればメーカーは保証を出さない
塗料メーカーは、塗装業者に塗料を販売する際、後払いで塗料を提供する場合があります。
そこで塗装業者が倒産してしまい売掛金を支払わない場合、メーカーは販売した塗料の金額を回収できません。
メーカーの保証の内容は、施工した現場で使用された塗料の「製品保証」となります。
そのため、売買が成立していない塗料に保証を出すことはできないという理由から、施工現場に対してメーカー保証を出さない、または出せない、という措置を取るしかなくなります。
工事中に業者が倒産すると回収手続きが手間
契約した塗装業者が工事完了前に倒産してしまった場合、破産法に従い契約を解除しなければなりません。
そこで面倒な手続きに時間を取られるだけならまだしも、追加費用がかかる可能性もあるのです。
また、前払い分の金額が、中断した工事の出来高分より少ない場合、前払い分が返還される可能性はあります。
しかし、そこから新しい塗装業者に依頼したとしても、残りの作業分だけの金額で契約してくれることはあまりありません。
結果、手間もお金も余分にかかってしまうことになりかねないため、前払いは支払わないようにしましょう。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
とにかく覚えていただきたいのは、外壁塗装工事において工事費を前払いする必要はないということです。
500万円以上の大規模な工事の場合、例外はありますが一般住宅の工事では稀でしょう。
前払いを要求する業者のすべてが良くないとは言い切れないかもしれませんが、リスクを考えると支払わないほうが賢明です。
依頼する業者を変えることも選択肢に入れておくことをおすすめします。
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