手すり、シャッター、フェンス、配管、屋根など、生活の中のあらゆる金属部分や鉄骨部分
にあらわれる劣化症状といえばサビです。
発生すると範囲をどんどん拡大していく憎きサビ。
そんな劣化を防ぐ方法のひとつに、サビ止め塗料があります。
サビ止め塗料には、さまざまな色や効果、そして種類があり、それぞれ用途や耐久性に違いがあります。
今回は、そんなサビ止め塗料についてさまざまな観点から詳しく説明していきたいと思います。
住まいやお店などでサビに悩まされている方もいらっしゃると思います。
そんなあなたのためになることが見つかるかもしれないので、ぜひ最後まで読んでみてください。
それでは、見ていきましょう。
目次
サビ止め塗料とは?
サビ止め塗料とは、おもに住宅などの建造物の金属部分の腐食を防ぐ効果のある塗料のことをいいます。
サビ止め塗料は、顔料と油分が混ざることで金属表面に皮膜をつくり、下地が空気や水と触れあい酸化することを防いでくれます。
サビ止め塗料は、大きく樹脂系と油性の2種類に分けることができ、それぞれ塗装できる箇所の違いがあるなど注意すべきポイントがあります。
サビを防ぐために昔から使われてきた塗料ではあるのですが、最近は色の種類が豊富になり、環境に優しい鉛クロムフリーの製品、作業効率の高い速乾タイプなど新しい製品も開発されています。
これらの種類にも注意点や特徴があるので、使用する箇所や用途、環境に合わせてサビ止め塗料を選ぶことができるようにここで知識を獲得しておきましょう。
サビ止め塗料の種類
少し先述させていただきましたが、サビ止め塗料は配合される樹脂によって油性系とエポキシ系の2つに分けることができます。
それぞれの特徴を紹介していきますので、見ていきましょう。
油性系
油性系のサビ止め塗料は、さらに1種と2種に分けられます。
1種は油性系とされており、昔から使われてきたタイプで乾燥に時間がかかるのですが、皮膜が厚く高い防錆性が期待できます。
2種は合成樹脂系(ウレタン、アルキド、フェノールなど)とされ、1種と比較すると紫外線に強く、乾燥時間も短いので作業効率も高いです。
ただし、防錆性では1種に劣るとされています。
具体的な乾燥時間は1種の油性系の場合、夏場で3~4時間、冬場で6~8時間と作業効率が悪いため、現在では油性系のサビ止め塗料の需要はそれほど高くありません。
エポキシ系
サビ止め塗料のもう1種がエポキシ系です。
エポキシ系サビ止め塗料は、エポキシ樹脂にサビ止め顔料が配合されている塗料です。
エポキシ系は、水に強い、密着性が高い、耐久性も高いという特徴があり、現在では一般住宅の階段の手すりやベランダの手すりなどのサビ止め塗料として使われることが多いです。
また、エポキシ系は紫外線に弱いというデメリットがあるため、紫外線の強い屋外の箇所への塗装は避けたほうがいいでしょう。
サビ止め塗料の塗り替え時期とは?
この世の中の形あるもののほとんどが経年劣化を避けることができません。
そのため、定期的なメンテナンスが必要になってくるのですが、サビ止め塗料を塗る時期の目安は一体どれくらいなのでしょうか。
それは、屋外の場合は3~4年、屋内が5~6年といわれています。
表面に光沢が無くなる、白い粉が発生するチョーキング現象が発生したときは塗り替えのサインです。
サビ止め塗料を選ぶポイント
屋外で使用するのなら
屋外用にサビ止め塗料を選ぶ際は、耐久性を重視して選ぶことをおすすめします。
まずは、エポキシ系サビ止め塗料は人気ですが、紫外線に弱いという特徴があるため屋外での使用は避けましょう。
結果、油性系または合成樹脂系のサビ止め塗料が耐久性に優れているので屋外に適しています。
また、シンナーや水で稀釈して使う2液型のほうが、そのまま使える1液型よりも耐久性が高いのでおすすめです。
屋内で使用するのなら
屋内で使用する場合に、一番注意しなければいけないのがニオイです。
ニオイが強い塗料は有毒の可能性があり、屋内で使用するとシックハウス症候群の原因になるおそれがあります。
そのためエポキシ樹脂系の塗料で、水で薄めて使う水性の種類がおすすめです。
水性を使い、いくらニオイが弱いといっても100%安全というわけではありませんので、しっかりと換気をすることを忘れないでくださいね。
サビ止め塗料を使用する際の注意点とは?
ここからは、サビ止め塗料を使用するときの注意点を紹介していきますので、チェックしてください。
下塗り、上塗りの相性に注意
もしも上塗りにサビ止め塗料を使用する場合は、下塗りの塗料との相性が重要になります。
下塗りと上塗りの塗料の組み合わせが悪いと、塗装してもすぐに塗膜が剥がれてしまう可能性が高くなります。
そのため、下塗りで水性塗料が使用された場合、上塗りのサビ止め塗料も水性のものを使うようにしてください。
下塗りでサビ止め塗料を使用する場合は、上塗りで使用する塗料の色に近い色を採用することをおすすめします。
なぜなら、もしも上塗り塗料が剥がれてきても目立つことがなくなるからです。
ケレン作業でサビを除去してから塗装する
金属への塗装の際、対策と予防が大切になり、サビが発生・進行している箇所は根っこからサビを除去する必要があります。
そうしないとサビ止め塗料を塗装しても、サビが再発してくるのです。
しっかりとケレン作業をしてサビや汚れを除去してから、サビ止め塗料を厚く塗装することが効果的です。
まとめ
サビ止め塗料は、金属部分のメンテナンスにとても効果があります。
そのため、しっかりと塗装する箇所や環境に適した種類のサビ止め塗料を選ぶようにしてくださいね。
そして、信頼できる実績と経験の豊富な業者に依頼するようにしましょう。
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