ご自宅の屋根の瓦がどんな種類か知っていますでしょうか?
どんな種類か知っている方は多いかもしれません。
では、どんな特徴、メリット・デメリットがあるのかはどうでしょう?
知らない方も多いのではないでしょうか?
この記事では、屋根瓦について詳しく説明していきたいと思います。
見分け方から形状別の特徴まで隈なく解説していくので、最後まで読んでみてください。
最後まで読み終わると今後のご自宅の屋根の修理やメンテナンスにも役立つと思いますので、一緒に見ていきましょう。
目次
屋根瓦の種類まとめ[素材別]
まずは素材別に屋根瓦の種類を特徴とともにまとめてみました。
屋根瓦の葺き替えを検討している方は、今の屋根瓦と他の種類を比較して選択してみてもいいかもしれませんね。
釉薬瓦(陶器瓦)
もっとも一般的な瓦と言われているのが[釉薬瓦(ゆうやくがわら)]です。
粘土を使用して瓦の形をつくってから、釉薬というガラス質の薬剤を塗ったあと高温で焼き上げます。
お茶碗やお皿など陶器のつくり方と同じなので、陶器瓦と呼ばれる場合もあります。
釉薬は、瓦にツヤを出す効果があるのですが、その他にも瓦を好みの色に仕上げることもできるのです。
そのため、釉薬瓦にはたくさんの種類があることも特徴のひとつです。
あと釉薬は耐水性にも優れており、塗ることで水を通しにくくなり、瓦そのものに雨水が染み込まずに流れ落ちるようになります。
結果、瓦の下のルーフィングを守り傷みにくくなるというメリットが生まれます。
さらには、色やツヤを長持ちさせて古くなりにくいことも釉薬瓦の特徴です。
美しい外観を維持したい方には、釉薬瓦がぴったりだと思います。
釉薬瓦は、お手頃なものから高級なものまで幅が広く、価格も1平米あたり約5,000円~15,000円以上するものもあります。
釉薬瓦自体は、大体50~60年ほど持つため、メンテナンスの頻度が高くないこともメリットです。
いぶし瓦
神社、お寺を思い浮かべてください。
そこに使用されていることが多い古来伝統のある瓦が[いぶし瓦]です。
使用される素材は先ほどの釉薬瓦と同じ粘土なのですが、上薬を塗らずに窯の中でいぶすことで、独特な銀色~黒色の色合いになる特徴があります。
いぶす加減によって色が変わるため、釉薬瓦と違い均一した美しさはないものの、1枚ごとの風合いが異なる独特で荘厳な美しさがあります。
いぶし瓦の色は、窯の中で付着する炭素膜の色で、炭素膜は美しい色を出すだけでなく、風雨から瓦を守る効果もあります。
しかし、炭素膜は時間の経過とともに剥がれてしまうので、約30~60年を目安に葺き替えをする必要があります。
いぶし瓦は高級品で、いちばん安いもので1平米あたり大体8,000円くらい、高価なものでは1平米あたり18,000円ほどすると言われています。
素焼き瓦
その名の通り、粘土で瓦の形を作ったものをそのまま焼いたものが[素焼き瓦]と言います。
釉薬を塗らないため、いぶし瓦と同じ無釉薬瓦に分けられます。
素焼き瓦は、粘土そのものの赤い色合いが出るので、素朴な感じや明るい屋根にしたい方におすすめです。
全体的に赤みが強いので赤瓦と呼ばれる場合もあり、その独特な赤みから洋風の建物との相性が良いことから、テラコッタ瓦やスパニッシュ瓦と呼ばれることもあります。
薬剤や炭素などが瓦に付着しないことから、軽量で耐久性が高い特徴があります。
平均で40~50年ほど持ち、手頃なもので1平米あたり5,000円くらい、高級なものでも1平米あたり9,000円ほどと安価なことも嬉しいポイントです。
セメント瓦
上記の3種は粘土で作られていましたが、[セメント瓦]はセメントと水と砂で作られます。
セメント瓦は、釉薬瓦やいぶし瓦、素焼き瓦と比較すると角ばっていてギザギザしていることが特徴にあります。
セメント瓦に色をつけるときは、セメント自体に色をつけて色付きのセメント瓦をつくることもありますが、セメント瓦とつくった後から塗料で色をつけることも多いです。
セメント瓦は、焼いて作らないため、焼いてつくる陶器瓦と違い予想以上に縮んで捨てなければならないものが出てくるといったことが、ほとんどありません。
そんなセメント瓦のデメリットは、上から塗っている塗料が10~20年ほどで剥がれてしまうため、瓦の葺き替えよりも早く塗料を塗りなおさないといけません。
あと、陶器瓦に比べると重量が重く耐久性も劣るため、家屋に負担をかけてしまいます。
結果、最近ではセメント瓦を使用する家が減ってきている傾向にあります。
モニエル瓦(コンクリート瓦)
着色スラリーといわれる塗材が塗られているセメント瓦のことを[モニエル瓦(コンクリート瓦)]と言います。
日本モニエル株式会社が生産していたので、モニエル瓦と呼ばれるようになりました。
着色スラリーが防水性に優れているため、モニエル瓦はセメント瓦より防水性が高いです。
モニエル瓦は、素材がセメントなのでセメント瓦と見分けがつきにくいものです。
そんなときは、切り口のギザギザが凄いほうがモニエル瓦、比較的まっすぐな方がセメント瓦と判断すればまず間違いないです。
モニエル瓦もセメント瓦ともに最近は減少傾向にあるので、葺き替えをするときは両方とも精通している業者に相談するようにしてくださいね。
モニエル瓦の耐久性と価格はセメント瓦とほぼ同じと考えてもらえれば大丈夫です。
屋根瓦の種類まとめ[形状別]
和瓦(J型)
一般的な瓦の形状といえば、[和瓦(わがわら)]です。
波を打ったような自然なカーブを描いていて、Japaneseスタイルということで[J型]と呼ばれる場合もあります。
自然なカーブの部分に空気が含まれるために保湿性が高く、カーブ部分から適度に湿度が蒸発するので換気も優れています。
そのため、四季があり夏は湿度が高く暑く、冬は寒さが厳しい日本には最適な瓦だといっても過言ではありません。
あと、和瓦の独特なカーブで、隣接している瓦どうしがきちんと組み合わさることができます。
それにより、小さな地震程度ならば瓦が落ちたり崩壊したりすることは少ないです。
和瓦の波打った形状は、雨や雪を溜めない効果もあります。
雨や雪がスムーズに流れることで屋根が重圧を受けなくなるので、家屋への負担を減らし耐久性を上げることに繋がります。
釉薬瓦はさらに摩擦が少なくて雨や雪が溜まりにくいので、雨や雪が多い地域にはおすすめの形状と言えます。
平板瓦(F型)
[平板瓦]は名前の印象そのままでフラットな形状の瓦を指します。
Flatな形状の頭文字をとって[F型]と呼ばれることもあります。
日本古来の形状である和瓦と違い、どんな家屋にも合うため、和風建築から洋風建築まで幅広く用いられることが多いです。
平板瓦は、波打ってないぶん見た目がスッキリとしていることで屋根が広く見える効果があります。
あと形状がフラットなので、太陽光発電システムを取り入れたいと考えている方は、平板瓦がおすすめです。
どんな形状でも太陽光発電システムを搭載することはできるのですが、凹凸がしっかりとしている瓦だと太陽光発電が悪目立ちしてしまう可能性があります。
個性的なデザインが好きで、太陽光発電を検討している方は平板瓦を検討してみてはいかがでしょうか。
スパニッシュ型(S型)
和瓦よりもさらに大きく波打っている形状をしているのが[スパニッシュ瓦]です。
SpanishのSをとって[S型]と呼ばれることがあります。
スパニッシュという名称がついているくらいですので、南欧風の感じが強く、和風建築よりも洋風建築にマッチします。
和瓦と同様、波打った形状のため保湿性と通気性に優れているため、その機能を維持しつつ洋風な家を希望している方には、ベストな形状の瓦と言えるのではないでしょうか。
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