外壁の寿命が延びる!?住宅の汚れを掃除する正しい方法!

この記事の監修者

佐伯 明彦 (株式会社ソラ SOLA)

所有資格外壁診断士

外壁施工において構造性能や耐火耐久性能など外壁塗装をお考えの方に対して アドバイスをおこなっております。


「外壁が汚れてきているのだけれど、自分で掃除したほうがいいの?」
「どうやって外壁を掃除すればいいのかわからない」

という質問を耳にすることが結構あります。

外壁は放っておくと汚れたり、カビやコケが発生してきて美観が悪くなってしまいます。

さらには、その汚れが外壁の劣化を促進させてしますのです。

では、外壁の劣化を進ませないためにどうすればいいのか?

それをこの記事では、外壁の掃除をする必要性や、正しい清掃方法を紹介していきます。

この記事を最後まで読むことで、綺麗な外観を維持しようと少しでも思ってくれると幸いです。

ぜひ最後までお付き合いください。

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外壁を掃除する効果と必要性

外壁の掃除の必要性と言われても、そこまで汚れていないから、まだまだ関係ない話と思っている人もいると思います。

しかし、外壁を掃除することには美観を維持する以外にも大きな理由があるのです。

外壁を掃除する必要性とは

外壁を掃除すべき理由は大きく2つあります。

まず1つに、汚れをそのままにしておくと外壁の劣化を進めてしまう危険性がある。

そして2つめ、建物の見栄えが悪くなる。

汚れが付着してしまうと外壁の性能を低下させてしまう可能性があります。
太陽光を遮断する遮熱塗料、光触媒塗料などがいい例です。これらの塗料は汚れが付着することにより本来の性能を発揮できなくなってしまいます。

一般的な塗料でも同じく、カビやコケなどが発生して放置してしまうと下地が劣化してしまう可能性があります。

定期的に掃除をすることで外壁を守ることに繋がります。
さらに美観を保つことにもなりますので、掃除はかなり重要です。

外壁を掃除することで得られる効果

外壁を掃除すると【放置するよりも建物の寿命が延びる】【見栄えを綺麗に維持できる】という2つの効果があります。

外壁が破損している場合に特に高い効果を発揮します。
破損している部位にカビが発生して侵食が進み、下地などを劣化させてしまう場合があります。

毎日掃除をしなければならないということではありませんが、数年に1度のペースくらいで掃除をすることをおすすめします。

長期間放置してしまうと汚れが落ちにくくなってしまいます。
気になる汚れが発生したり、数年に1度定期的に掃除をすることで、汚れを落とす手間が格段に少なくなります。

外壁を洗浄する方法とは

外壁を洗浄する方法は主に3つあります。
それぞれの方法にメリットとデメリットがありますので、説明していきます。
一緒に見ていきましょう。

ブラシで洗浄する

ブラシを購入して自ら清掃する方法です。

メリットとしては費用が安いことで、デメリットとしては手間がかかる上に、十分に汚れを落とすことが出来ないときがあります。

カビやコケはしっかりと洗浄しないと根が外壁に残ってしまい、すぐに再発してしまう恐れがあります。
その他には、高い場所の汚れをブラシだけで落とすことは難しいという点です。

ブラシで洗浄する方法は、手間と時間がかかっても費用を抑えたい方に向いています。
費用としては、目安ですが掃除道具と水道代を合わせて5,000円~2万円程度です。

洗浄機を使用する

高圧力で水を噴射する高圧洗浄機を使用する方法です。

高圧洗浄機を使用するメリットは、ブラシよりも手間が少なく汚れが落としやすいことです。
デメリットとしては、水圧によって外壁の塗装を剥がしてしまう可能性があること、機材価格が高く騒音が発生してしまうことです。

高いところの汚れは、高圧洗浄機を使用する場合、足場がないと困難です。
費用の目安としては、1万円~10万円くらいです。

洗浄機を使用するのは、業者に依頼するより安く済ましたいけれど、ブラシ洗浄より簡単に汚れを落としたいと思っている方にピッタリです。

高圧洗浄機を使用する場合は、かなりの水が必要不可欠なので水道代がかかります。

業者に依頼する

最後は、自らの手を使わずに、専門業者に依頼する方法です。

メリットは、汚れが十分に落とせることと、業者に任せるので手間がかからなく、プロが掃除をするので外壁を傷つける心配がありません。

デメリットとしては、費用が高額であることです。

業者に依頼するケースは足場を設置することが多いので、高所の汚れだとしても問題なく落とすことができます。

費用の目安としては、3万円~15万円程度です。

外壁の種類の応じた掃除をしよう

主な外壁の素材には、サイディング、モルタル、タイルと3種類あり素材によって外壁の洗浄方法は違います。

壁の種類に合わない方法で洗浄をすると外壁を傷つけてしまう可能性があるので、自分で外壁を掃除する場合は気を付けてください。

サイディングに適した掃除とは

サイディング外壁の表面は塗装されています。
そのためブラシで強くこすったり高圧洗浄を行ったりすると外壁が傷つき寿命が短くなってしまうかもしれません。

洗浄の際には柔らかなブラシか水圧の低い洗浄機を使用しましょう。

モルタル外壁に適した掃除とは

モルタル外壁にもサイディング同様に塗装がされていますので、柔らかいブラシや水圧の低い洗浄機を使用しましょう。

またモルタル外壁は、ひび割れを起こしやすい下地で、ひび割れた部分に洗剤や水が入り込んでしまうと、外壁内部にダメージを与えてしまいます。

ひび割れが既に多く発生しているモルタルを洗浄する場合には、まず補修が必須です。
補修を自分で行うことは難しいので、業者に依頼する必要があります。

タイル外壁に適した掃除とは

タイル外壁は表面が硬く丈夫なため、ブラシでこすったり高圧洗浄をしても大丈夫です。

塗装をしていない表面は劣化がないので、薬品による洗浄もできます。
ただし、薬品によってはタイルの表面が白くなる場合があるので、問題がないかを事前に調べてみる必要があります。

外壁を洗浄する手順

外壁を自らで洗浄するときの手順、あるいは業者に依頼する場合の手順を紹介していきます。

自ら洗浄するケース

外壁を自分で洗浄するときは道具を揃えなければなりません。
とても時間と手間がかかるので、根気よく進めていきましょう。

準備すべき道具
ブラシ、スポンジ、バケツ、ゴム手袋、汚れても構わない作業服、ホース、雑巾、外壁用の洗剤、外壁用のコケ・カビ落とし、高圧洗浄機(必要なとき)

大きめのホームセンターですべて揃います。

外壁を洗い流す

道具を購入して準備ができたら、洗浄作業の開始です。
まずは、ホースや必要とあれば高圧洗浄機で外壁を水洗いします。

外壁を水洗いする場合は、外壁の高い位置から洗うようにしてください。
低い位置から洗うと、外壁の上部に水を流したときに洗ったばかりの下部がまた汚れてしまいます。

外壁の洗浄は汚れや水が飛散する可能性が高いです。
そのため、周囲の住宅や車などに汚水が飛び散って付着しないように細心の注意を払うようにしましょう。

落ちない汚れはブラシを使おう

水洗いだけで汚れが落ちなかった場合、ブラシを使用します。
洗剤をつけたら十分に洗い流しましょう。洗剤をしっかり流し落とさないと外壁が変色したり劣化したりしますので注意が必要です。

ブラシを使用する場合は、あまり力を入れて強くこすらないようにしてください。
汚れを落とすのと同時に塗装まで剥がれてしまう危険性があります。

タイル外壁は丈夫なのでブラシで強くこすったとしても問題なさそうに感じますが、目地の部分はもろいので注意が必要です。

目地が破損してしまうとタイル外壁の見栄えが悪くなってしまうので、ブラシでのこすりすぎは注意してください。

あと、タイル外壁に限らず塗料や目地が削れてしまうため、研磨剤を使用するのはやめておきましょう。

業者に依頼するケース

自分で洗浄するのではなく、業者に依頼する場合の流れを紹介していきます。
洗浄作業そのものは業者に任せるので、依頼するまでにおさえておくポイントを一緒に見ていきましょう。

信頼できる業者を探そう

まずは、外壁の洗浄を請け負っている業者を探しましょう。
そこで注意しなければいけないのは悪徳業者の存在です。
いい加減な業者に依頼してしまうと、洗浄をするどころか外壁の劣化を進めてしまうなんてことになりかねません。

では、どうすれば信頼できる業者を見つけることができるのか?
あくまで目安ですが、地域に密着した業者がいいです。

地域に密着しているということは、そのエリアでお客様に求められてきているという考え方ができます。
それに、地域ごとの特徴を把握しているので、たとえば海が近ければ塩害も想定していたりするでしょう。

業者に依頼する場合は、業者探しがすべてと言っても過言ではないので慎重に探しましょう。

相見積もりをとろう

相見積もりとは複数の業者から見積もりを取得することを言います。
候補の業者を2、3社に絞れたら相見積もりをとりましょう。
あまりに候補の業者が多いとわからなくなってしまうので、2、3社まで絞りましょう。

相見積もりの時に注意すべき点が2つあります。
まずは、あまりに高すぎる・安すぎる業者は候補から外しましょう。

そしてもう1つは、見積もりの項目や面積が具体的に記されているかを確認しましょう。

他者と比べて高すぎる、安すぎる見積もりを出していたら悪徳業者の可能性があります。

安すぎると、必要な工程を省いて手抜き工事をするかもしれません。

工事の項目や数量が曖昧な見積書を出してきた業者も注意が必要かもしれません。
特に洗浄面積が一式となっていたり、洗浄剤の名前の記載が無かったりした場合は、候補から外してもいいかもしれません。

しかし、一式としか表記しづらい項目もあるため、一式という記載があったからといって一概にすべてが悪徳業者というわけではありませんので注意してください。

依頼しよう

業者が決定したら契約をしましょう。
契約は細かなところまで書面で残してもらうようにしてください。

小さな工事だから契約書なんて大げさなものは必要ないかもという考えは、工事後にトラブルが起きてしまう原因になります。

トラブルを回避するためにも書面でのしっかりとした契約を結ぶようにしてください。

まとめ:洗浄は正しい選択をしよう

外壁の洗浄は自分ですることが可能です。
自らで行う場合は、費用もそこまでかかるものではありません。

ただし、正しい方法で洗浄をしないと塗装を剥がしてしまったり外壁を傷つけてしまうおそれがあります。

あまりにも外壁の劣化が進んでいる場合は、洗浄だけよりもリフォームをしたほうがいいかもしれません。

その場合、洗浄で業者に依頼するときと同様、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。

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