4つだけ守って!外壁塗装が乾燥するまでの注意点!

この記事の監修者

佐伯 明彦 (株式会社ソラ SOLA)

所有資格外壁診断士

外壁施工において構造性能や耐火耐久性能など外壁塗装をお考えの方に対して アドバイスをおこなっております。


外壁塗装の依頼の相談をしているとき、どんな塗料を使用するか、どんな色を考えているかなどの話がメインになってしまいがちです。

しかし、外壁塗装にはそれ以外に、塗装後の塗料が完全に乾燥するまでの間にもいろいろと注意してほしい点があるのです。

知らずに触ってしまったり、屋外作業をしてしまったりするとあまり良くない可能性があります。

ということで今回の記事では、塗装が完全に乾燥するまでに絶対にやってはいけないことや、乾燥についてのメカニズムを紹介していきますので、外壁塗装を考えている方はぜひ最後まで読んでみてください。

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塗装乾燥までのNG行為:物を立てかけない

塗装って、どれくらいで乾燥するものだと思いますか?
なんとなく1、2時間で乾燥するものだと思っているのではないでしょうか。

実際、そんなにすぐには乾燥しません。
完全に乾燥する前に、物を立てかけたりしてしまうと塗装面が剥がれてしまい、部分的に凹んでしまう可能性があります。

重たいものはもちろんのこと、傘などのちょっとしたものでも立てかけることのないようにしてください。

特に使用する頻度が高いビニール傘のビニールは、水性弾性塗料の塗膜にくっつくと一体化してしまう可塑剤という薬品が含まれているため、もし立てかけて一体化してしまうと、傘をとるときに塗膜を剥がしてしまう恐れがあります。

少し傘を立てかけただけといったことで塗装が失敗に終わってしまう危険性があるので注意しましょう。

塗装乾燥までのNG行為:乾燥を自分で確かめる

塗装後に完全に乾燥をしているかどうかは、素人が判断するのは難しいです。
外壁塗装は、外からみると乾いているように見えても、内側はまだ乾ききっていないことがあります。

この状態で触ってしまうと塗装の接地面がずれてしまうということが起きます。
そうなると結果的に剥がれてしまうのです。

外壁がしっかり乾いているかどうか気になってしまう気持ちは非常にわかります。
ですが、触って確認したいという気持ちをグッと堪えていただいて、決して自己判断で触らないようにしてください。

塗装乾燥までのNG行為:戸建の場合の外作業

戸建を外壁塗装している場合、乾燥期間中に庭の芝刈りや洗車などさまざまな作業をしたくなることがあるかもしれません。

壁に接触しなければ大丈夫だと思ってしまうかもしれませんが、外作業によっては土や草などが壁に飛んで付着してしまったり、洗剤が入った水がついてしまうかもしれません。

それが塗装失敗の原因になり得る可能性がありますので、完全に乾燥するまでは外作業は我慢してください。

事前に注意事項を業者に確認しておこう

外壁塗装に関する業者の説明のメインは、施工方法や塗装による効果や塗装箇所、かかるコストなどです。

依頼主も上記のことを一番確認したいことなので忘れてしまいがちですが、乾燥するまでの期間の注意点もしっかり確認するようにしてください。

塗装業者は、施工期間中に外壁に触れない、何か接触するようなことはないということが当たり前として認識しているので、乾燥するまでの行動に対してそこまで気にしていない業者が多いです。

ですので、業者に直接確認しておくことがベストだということを覚えておいて損はないです。

塗装が乾燥するまでの仕組みを簡単にご説明

塗装を乾燥させると聞けば、単純に塗って乾かすだけという単純な作業をイメージする人が多いと思います。

外壁塗装の場合は溶剤塗料と水性塗料があり、ペンキを塗って乾かすという感じではないのです。
外壁塗装の乾燥の仕組みは普通の塗装とは少し違うので、これから説明させていただきますのでチェックして理解した上で外壁塗装を依頼する方が安心できると思います。

溶剤塗料の乾燥の仕組み

溶剤塗料とは、溶媒となる有機溶剤と顔料が混ざり、そこに樹脂が絡まっている塗料のことです。この溶剤塗料を塗装したときはまだ有機溶剤は顔料と混ざり合っているという状態です。

しかし乾燥にともない有機溶剤は少しずつ蒸発して、半乾燥塗膜状態というものになります。

そのあと、さらに乾燥させることで蒸発しきれていなかった有機溶剤が顔料と樹脂をしっかりと結び、完全に乾燥して乾燥塗膜というものになります。

水性塗料の乾燥の仕組み

水性塗料は、溶媒が水です。
ので、顔料と樹脂が混ざり合った状態で塗装するかたちになります。

そして時間の経過とともに水が蒸発して、半乾燥塗膜状態になります。

ここまで溶剤塗料と同じですが、水性塗料の場合は溶剤が水なので、有機溶剤より早く蒸発します。

溶剤塗料の場合は顔料と樹脂が絡み合って乾燥塗膜になるのですが、水性塗料は乾燥すると下地と融着する反応硬化という現象が起こり乾燥塗膜になるという仕組みです。

塗料の乾燥段階は3段階「指触乾燥・半硬化乾燥状態・硬化乾燥」

塗料の種類で乾燥するまでの反応や過程に違いはありますが、どんな塗料にも完全乾燥までに3段階があります。

塗装してから1~2時間は指触乾燥という段階で、指で少し触ったくらいでは塗料がつくことはないですが、内部はまだ乾いていないので重ね塗りはまだ無理です。

翌日になると、指でこすっても擦り跡が残らない半硬化乾燥状態というものになり、重ね塗りが可能に。
一週間ほど経つと、塗装部分を強く押しても指紋もつかないほど硬くなっている硬化乾燥という状態になります。

ここまでいくと内部では乾燥反応のほとんどが済んでいます。

そこからさらに2週間ほど放置すると、塗膜内部の乾燥反応が完了し、完全乾燥の状態になります。

季節によっても変わる塗装の乾燥時間!抑えるべき4つのポイント

外壁の塗装は1年中できるのですが、季節によって乾燥までの時間が変わります。

気温や湿度によって施工方法が変わるので、天候次第ではスケジュールが思っていたより延びてしまうなんてこともあります。

だから塗装を依頼するタイミングを見極めましょう。

1.できるだけ早く完全乾燥を望むのなら春か秋

大雪や極度に寒い日が続くことが多い北海道や東北地方などのエリアを除けば、よっぽどの気温の変化がない限りは季節関係なく塗装を行うことができます。

しかし、気温が低い冬や湿度が高い梅雨時期などは、どうしても乾燥しづらいので工事期間が長引いてしまう可能性もあることを覚えておきましょう。

その他の適度に乾燥して気温や天候も安定している季節は、塗装が乾燥するのも早いので工事期間が短くなる可能性もあります。

短期間で完全塗装させることは乾燥するまでの失敗のリスクを下げることに繋がります。

適した季節ほど塗装業界も繁忙期になるので、腕の良い人気の優良業者はすぐに予約が埋まってしまう可能性があるので、早めに目星をつけて依頼することをおすすめします。

2.気温5度未満と湿度85%以上は施工NG

塗装をきちんと乾燥させるには時間を守ることも大事なのですが、気温と湿度も時間同様かなり重要なのです。

同じ乾燥時間だとしても、気温が低すぎたり湿度が高すぎるとしっかりと乾燥できずムラが出来てしまったり、硬化が不十分で塗膜の耐久性が低くなってしまうことがあります。

ので、厚生労働省の施工ガイドラインでは、気温5度未満、湿度85%以上は施工不可となっています。

施行に適した環境条件が整っていたとしても、季節ごとに乾燥するまでの時間は異なるため、業者の知識や経験がないと施工不良が起こる可能性が高くなります。

3.工事期間中は窓を閉め切るので真夏は地獄

気温が高ければ、その分すぐに乾燥するという理由で真夏の塗装を考える方も多いと思います。
確かに気温が高い方が乾燥も早くはなります。

ただし、塗装期間中は原則窓を開けることができません。
さらに塗装箇所によってはエアコンの室外機を養生しないといけなく、結果エアコンが使えない場合があります。

近年の夏は猛暑続き。
そんな中、エアコンが使えない日が一日でもあるというのは結構辛いと思います。

真夏でいくら工期が短くなるといっても、1日2日で終わるものではないので、真夏の塗装工事は避けてもいいかもしれません。

乾きにくい冬の外壁塗装は工期が延びる可能性も

室内環境で言えば、窓を基本的に閉めている冬に塗装をすればベストと考える方もいると思います。沖縄や年中基本的に気温が高いエリアならば確かに一番いいかもしれません。

しかし、気温が低いと完全乾燥までどうしても時間がかかってしまいます。
そのため、塗装箇所のアクシデントに繋がってしまう可能性が高くなるので、真冬の塗装もあまりおすすめできません。

まとめ:完全乾燥をするまで静かに業者に任せるがベスト

外壁塗装が始まると仕上がりがどうなっているのかと好奇心や興味が出てしまうのは仕方のないこと。
自分の住まいがどのような変貌を遂げるのか楽しみだったり、不安だったり。

だからといって素人判断で触ったり、大丈夫だろうと周りで作業をしたりしないようにしてください。
すべて業者に任せることが一番しっかりと外壁塗装を完成させる方法です。

ので、事前に業者をしっかりと選別してきちんと打ち合わせをして安心して依頼をするようにすることが重要です。

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